かつては時間のかかる作業

何かしらの製品を作る際には、基礎となる図面を書く作業(製図)が必要です。図面に記載された寸法や材質などの情報を基に、予算内での作製が可能かどうかや調達可能な材質なのかどうかなど、さまざまは検討を重ね、図面通りに製品を作る工程に繋げていきます。製図はかつて全て手作業で行っており、なおかつ重要な情報をさまざまに織り込む必要がある為、多大な時間を要していました。また、製図する際には、寸法の表記方法や材質の表記方法、平面図の書き方などにも多くのルールがあり、かなりの経験を積まないと出来ないような作業でした。そんな中、CAD(キャド)が開発されました。

CADを用いることによる恩恵

CAD(キャド)とはcomputer-aided designの略で、従来は手作業で行っていた製図作業を、コンピューターを用いることで効率的に作業を行うことを目的として開発されたシステムのことを言います。CADは大きく分けて2種類あり、平面的な図面を書く際に用いる2次元CAD、そして、立体的な図面を書くことができる3次元CADがあります。また、その2種類の中にもそれぞれ機械設計に用いるものや建築設計に用いるもの、また、電気回路を設計する際に用いるものや、アパレル系のものまであり、CADが活躍する場面は多岐に渡ります。CADを導入する利点としては何といっても作業時間短縮と作業効率化にあります。各種CADは、各種図面を書く際に、比較的経験の浅い人でも扱いやすいように最適化されているので、図面の質を落とすことなく大幅に作業時間を短縮できることでしょう。そして、短縮できた時間を、十分な検討段階に充てることで、より質の良い製品を開発することができるでしょう。

水道CADは、大手から中小まで工務店を中心に、家庭や企業などの水回りの工事や排水管のメンテナンスに用いられることがあります。